読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

nikki

(できるだけ)写真を載せずに書くところ

伊勢神宮の歴史が二千年?

よしなしごと

伊勢志摩サミットが近づいたころ、某公共放送にて、タイトルのように報道されていて、びっくりしてしまいました。

え?いつのまに、弥生時代の中頃まで起源が遡ったの???
 
そういえば、同局の自然系番組でも神宮の森を「二千年の歴史が…」とコメントしていて、おや?とおもったのでした(森自体は二千年、三千年の昔からあるのでしょうが)
 
たしかに日本書紀には、垂仁天皇の時代に娘の倭姫命天照大御神を祀る場所をさがして伊勢にたどりつき、大御神の神託「ここに居らむ」がくだり、伊勢神宮が立てられたとあります。
でも、これはあくまでも「神話」であって、実際は天武天皇の時代に皇室の祖先神としての地位が確立したというのが定説です。
百歩ゆずって、それ以前での地方神としての伊勢の祭神(現在の下宮)の起源を含めるとしても、せいぜい、古墳時代を遡らないのではないでしょうか。
 
おそらく、「二千年」とは、書紀に記されている年代をそのまま(史実と)信じて、垂仁天皇の治世が西暦元年前後だから、神宮の起源も「二千年前」としているのでしょう。
 
しかし、それを受けて、神社側や皇室が書紀を根拠に「こうなんですよ」と言うのは信教の自由として認められるでしょうが、国の公共放送があたかも「真実」かのように報道するのは、どうなんでしょうか。
 
伊勢神宮が天武持統朝のころから、国家的なサポートを受けているのは史実であります。
それでも千三百年ほどの歴史があるのですから、「日本国の歴史や文化をかんじられるところ」として十分アピールできるとおもいます。
長さでいえば、他のG7の国々の追随をゆるしません。
 
わたしが懸念するのは、戦前に行われた国家神道的な刷り込みが、暗に、ソフトに実行されようとしているのではないかということです。
日本の古代史にはそういう危険が含まれているのだと理解したうえで、「伊勢神宮二千年」をとらえるべきだとおもいます。